2008年
10月
02日
(木)
19:28 |
編集
東大の化学25カ年(教学社)を解いた感想 感想一覧
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
1991年度第1問
【難易度】
★★★★★
【概要】
操作1
[273K〜340K] 亜硝酸アンモニウムは水に溶けています。H2Oの一部は液体として存在しているので、P=水蒸気圧です。
[340K] 亜硝酸アンモニウムの分解反応が起こります。本文より亜硝酸アンモニウムは340Kにおいて完全に水と窒素に分解されます。H2Oの一部は液体として存在しているので、P=水蒸気圧+窒素の分圧です。
[340〜T1K] H2Oの一部は液体として存在しているので、P=水蒸気圧+窒素の分圧です。
[T1K] 「T1において、P-T曲線に折れ曲がりが認められた」と書いてあります。これは、T1において水分子が全て気化したためです。こうなると、グラフは曲線(H2Oの分圧は水蒸気圧に従う)から直線(H2Oの分圧は水蒸気圧という制限を受けず温度に比例する)に変わったことになって折れ曲がりが生じます。つまり、T1において、P=水蒸気圧+窒素の分圧=H2Oの分圧(水分子は全て気化している)+窒素の分圧。
[T1〜400K] H2Oは完全に気化している。P=H2Oの分圧+窒素の分圧
操作2
亜硝酸アンモニウムの熱分解NH4NO2 → N2 + 2H2Oは不可逆反応です。そのため、400Kから300Kまでゆっくり温度を下げていくと、温度がT1Kを下回ってから水の一部は凝縮し始めますが、340Kにおいて亜硝酸アンモニウムが生成されることはありません。340〜400Kではグラフは操作1と同じ経路。340K以下において、P=水蒸気圧+窒素の分圧です。
操作3
Tをさらに下げて水を完全に凝固させています。本文の通り。
【答え導出のヒント】
ア 窒素を発生させる反応と言えばこの反応式、という要暗記レベルの化学反応式。
イウ 【概要】より、400Kにおいて水は全て気化しています。また、実験に用いられているH,O,Nは中性子数がいくつの元素か不明です。そのため、水/亜硝酸アンモニウムの分子量/式量をそれぞれx/yとおいて解説の通り計算します。※解答イの上から3行目は(0.0902-0.0302)gではなく(0.0902-0.0302)atmです。
エオ 解説の通り
カ T1においてH2Oは完全に気化した状態で存在しています。つまり容器中に存在するH2Oの全物質量に関して気体の状態方程式が成り立つことになります。そうするとPとTの関係式を求めることができます。本文に363〜368Kの蒸気圧が1K刻みで与えられているので、これを求めた関係式に当てはめていくと、366K<T1<367Kであることがわかります。蒸気圧と気体の状態方程式により求まるH2Oの圧力の差が小さい366Kが答え。
キ 【概要】を参照してグラフの形を決定し、主な反応のポイント(この実験の場合では273K/340K/T1/400K/300K)における圧力をそれぞれ求めて書き込めばいいです。
【ひとこと】
イ・ウが一番難しいと思うのですが、ここが解けなければ後半が解けません。問題量も計算量も多いです。
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
1991年度第1問
【難易度】
★★★★★
【概要】
操作1
[273K〜340K] 亜硝酸アンモニウムは水に溶けています。H2Oの一部は液体として存在しているので、P=水蒸気圧です。
[340K] 亜硝酸アンモニウムの分解反応が起こります。本文より亜硝酸アンモニウムは340Kにおいて完全に水と窒素に分解されます。H2Oの一部は液体として存在しているので、P=水蒸気圧+窒素の分圧です。
[340〜T1K] H2Oの一部は液体として存在しているので、P=水蒸気圧+窒素の分圧です。
[T1K] 「T1において、P-T曲線に折れ曲がりが認められた」と書いてあります。これは、T1において水分子が全て気化したためです。こうなると、グラフは曲線(H2Oの分圧は水蒸気圧に従う)から直線(H2Oの分圧は水蒸気圧という制限を受けず温度に比例する)に変わったことになって折れ曲がりが生じます。つまり、T1において、P=水蒸気圧+窒素の分圧=H2Oの分圧(水分子は全て気化している)+窒素の分圧。
[T1〜400K] H2Oは完全に気化している。P=H2Oの分圧+窒素の分圧
操作2
亜硝酸アンモニウムの熱分解NH4NO2 → N2 + 2H2Oは不可逆反応です。そのため、400Kから300Kまでゆっくり温度を下げていくと、温度がT1Kを下回ってから水の一部は凝縮し始めますが、340Kにおいて亜硝酸アンモニウムが生成されることはありません。340〜400Kではグラフは操作1と同じ経路。340K以下において、P=水蒸気圧+窒素の分圧です。
操作3
Tをさらに下げて水を完全に凝固させています。本文の通り。
【答え導出のヒント】
ア 窒素を発生させる反応と言えばこの反応式、という要暗記レベルの化学反応式。
イウ 【概要】より、400Kにおいて水は全て気化しています。また、実験に用いられているH,O,Nは中性子数がいくつの元素か不明です。そのため、水/亜硝酸アンモニウムの分子量/式量をそれぞれx/yとおいて解説の通り計算します。※解答イの上から3行目は(0.0902-0.0302)gではなく(0.0902-0.0302)atmです。
エオ 解説の通り
カ T1においてH2Oは完全に気化した状態で存在しています。つまり容器中に存在するH2Oの全物質量に関して気体の状態方程式が成り立つことになります。そうするとPとTの関係式を求めることができます。本文に363〜368Kの蒸気圧が1K刻みで与えられているので、これを求めた関係式に当てはめていくと、366K<T1<367Kであることがわかります。蒸気圧と気体の状態方程式により求まるH2Oの圧力の差が小さい366Kが答え。
キ 【概要】を参照してグラフの形を決定し、主な反応のポイント(この実験の場合では273K/340K/T1/400K/300K)における圧力をそれぞれ求めて書き込めばいいです。
【ひとこと】
イ・ウが一番難しいと思うのですが、ここが解けなければ後半が解けません。問題量も計算量も多いです。
2008年
10月
02日
(木)
18:48 |
編集
東大の化学25カ年(教学社)を解いた感想 感想一覧
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
1992年度第1問
【難易度】
★★★☆☆
【答え導出のヒント】
ア Ptの結晶は面心立方格子であることと一原子の占める面積から、Ptの板に吸着しうる気体分子の物質量を求める。このとき、本文よりPt原子1個につき1個の気体分子が結合し、また金属板両面において反応が起こることに着目する。
イ Pt-Xという表記方法で、次のことを示せば良い。「COとO2はPtの板にCOとOとして吸着する→板状のCOとOは金属板の表面で反応してCO2となる→金属板を加熱するとCO2とPtは解離する」
ウ COとO2が過不足なく存在する場合以外であれば、COかO2のいずれかが余ってしまうことになります。そのため、どちらが余るか場合分けをして計算します。解説では比を使っています。そのためp31の下から2〜3行目あたりを瞬時に理解するのは難しいかもしれないです。解説の解き方がわかりにくいなら【ひとこと】を参照してみてください。文章の形式上限界がありますが、わかりやすいように書いてみました。
【ひとこと】
アとイは簡単です。ウは数学のような問題です。比での解き方がピンとこないなら、(i)であれば「金属板に過不足なく吸着するCOとO2の混合気体の物質量をnmolとする。COの物質量:O2の物質量=x:(1-x)とした場合、金属板に吸着しうる気体分子(COやOのこと)の物質量は{nx+2n(1-x)}molである。反応後には、O2はn(1-3x/2)mol、CO2はnxmol存在することになる。ゆえに、P=n(1-x/2)RT/V、Po=n{x+2(1-x)}RT/V。よって、P/Po=1/2....」というふうに考えるといいと思います。
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
1992年度第1問
【難易度】
★★★☆☆
【答え導出のヒント】
ア Ptの結晶は面心立方格子であることと一原子の占める面積から、Ptの板に吸着しうる気体分子の物質量を求める。このとき、本文よりPt原子1個につき1個の気体分子が結合し、また金属板両面において反応が起こることに着目する。
イ Pt-Xという表記方法で、次のことを示せば良い。「COとO2はPtの板にCOとOとして吸着する→板状のCOとOは金属板の表面で反応してCO2となる→金属板を加熱するとCO2とPtは解離する」
ウ COとO2が過不足なく存在する場合以外であれば、COかO2のいずれかが余ってしまうことになります。そのため、どちらが余るか場合分けをして計算します。解説では比を使っています。そのためp31の下から2〜3行目あたりを瞬時に理解するのは難しいかもしれないです。解説の解き方がわかりにくいなら【ひとこと】を参照してみてください。文章の形式上限界がありますが、わかりやすいように書いてみました。
【ひとこと】
アとイは簡単です。ウは数学のような問題です。比での解き方がピンとこないなら、(i)であれば「金属板に過不足なく吸着するCOとO2の混合気体の物質量をnmolとする。COの物質量:O2の物質量=x:(1-x)とした場合、金属板に吸着しうる気体分子(COやOのこと)の物質量は{nx+2n(1-x)}molである。反応後には、O2はn(1-3x/2)mol、CO2はnxmol存在することになる。ゆえに、P=n(1-x/2)RT/V、Po=n{x+2(1-x)}RT/V。よって、P/Po=1/2....」というふうに考えるといいと思います。
2008年
09月
23日
(火)
21:07 |
編集
東大の化学25カ年(教学社)を解いた感想 感想一覧
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
第1章 6炭化水素の燃焼と体積変化 1993年度第1問
【難易度】
★★☆☆☆
【答え導出のヒント】
ア 炭化水素が完全燃焼する場合は、二酸化炭素と水になります。
イウ 燃焼後もピストンの位置は変化しないということは、燃焼前も後も内部にある気体全体の物質量は変化しないということです。この2つの問題は、25カ年に書いてある解答の通りに解けばいいと思います。あえて言及するなら、解答の下から5行目からわかりにくいようなので説明します。ここは「n=n'=4となれば、ピストン2は任意の混合比で元の位置に戻ることになってしまう。炭化水素はn,n'が偶数の値をとらなければ安定して存在できず、またn=0やn'=0では炭化水素ではなくなってしまう。ゆえに、(n,n')=(2,6)or(6,2)。m=1の場合このようなn,n'はとらないので、m=2(m≦2となるのは解答イと同じ考え方による)。」という感じで理解すればいいと思います。
【ひとこと】
ピストンが二つあって戸惑うかもしれませんが、ピストンは固定されていないので反応室a,bともに内部の圧力は外圧に等しくなっています。それがわかればあとは等式をたててるだけです。
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
第1章 6炭化水素の燃焼と体積変化 1993年度第1問
【難易度】
★★☆☆☆
【答え導出のヒント】
ア 炭化水素が完全燃焼する場合は、二酸化炭素と水になります。
イウ 燃焼後もピストンの位置は変化しないということは、燃焼前も後も内部にある気体全体の物質量は変化しないということです。この2つの問題は、25カ年に書いてある解答の通りに解けばいいと思います。あえて言及するなら、解答の下から5行目からわかりにくいようなので説明します。ここは「n=n'=4となれば、ピストン2は任意の混合比で元の位置に戻ることになってしまう。炭化水素はn,n'が偶数の値をとらなければ安定して存在できず、またn=0やn'=0では炭化水素ではなくなってしまう。ゆえに、(n,n')=(2,6)or(6,2)。m=1の場合このようなn,n'はとらないので、m=2(m≦2となるのは解答イと同じ考え方による)。」という感じで理解すればいいと思います。
【ひとこと】
ピストンが二つあって戸惑うかもしれませんが、ピストンは固定されていないので反応室a,bともに内部の圧力は外圧に等しくなっています。それがわかればあとは等式をたててるだけです。
2008年
09月
23日
(火)
16:18 |
編集
東大の化学25カ年(教学社)を解いた感想 感想一覧
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
第1章 5エタノールの飽和蒸気圧の測定 1995年度第1問
【難易度】
★★★☆☆
【答え導出のヒント】
ア そのまま
イ 問題に書いてあるように、ガラス瓶内の全圧は790mmHgです。「水の飽和蒸気圧<ガラス瓶内の全圧」なので、「水蒸気圧=水の飽和蒸気圧」。ゆえに、分圧の法則より「空気の圧力=全圧−水の飽和蒸気圧」。空気は気体の状態方程式に従う。
ウ 装置についての理解とは無関係な計算。
エ 装置の左端の部分の圧力は外気圧に等しく、気相部分はエタノールとH2Oで飽和されています。エタノール分圧は、分圧の法則よりエタノールとH2Oの存在比率により求まります。イとウはこの問題を解くための誘導問題です。「エタノール分圧=エタノールの飽和蒸気圧=外気圧×存在率」
オ 液体が気化するために必要なエネルギーは、「極性・水素結合・分子量」できまります。極性が大きいほど、水素結合を有しているほど、分子量が大きいほど、エネルギーは多く必要になります。
【ひとこと】
この装置内で何がおこっているか把握できれば解けます。もし、把握できなかったとしても、アオはとれると思います。
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
第1章 5エタノールの飽和蒸気圧の測定 1995年度第1問
【難易度】
★★★☆☆
【答え導出のヒント】
ア そのまま
イ 問題に書いてあるように、ガラス瓶内の全圧は790mmHgです。「水の飽和蒸気圧<ガラス瓶内の全圧」なので、「水蒸気圧=水の飽和蒸気圧」。ゆえに、分圧の法則より「空気の圧力=全圧−水の飽和蒸気圧」。空気は気体の状態方程式に従う。
ウ 装置についての理解とは無関係な計算。
エ 装置の左端の部分の圧力は外気圧に等しく、気相部分はエタノールとH2Oで飽和されています。エタノール分圧は、分圧の法則よりエタノールとH2Oの存在比率により求まります。イとウはこの問題を解くための誘導問題です。「エタノール分圧=エタノールの飽和蒸気圧=外気圧×存在率」
オ 液体が気化するために必要なエネルギーは、「極性・水素結合・分子量」できまります。極性が大きいほど、水素結合を有しているほど、分子量が大きいほど、エネルギーは多く必要になります。
【ひとこと】
この装置内で何がおこっているか把握できれば解けます。もし、把握できなかったとしても、アオはとれると思います。
2008年
09月
23日
(火)
15:38 |
編集
東大の化学25カ年(教学社)を解いた感想 感想一覧
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
第1章 4水蒸気圧,混合気体の圧力 1996年度第1問
【難易度】
★★☆☆☆
【答え導出のヒント】
問1 「気体の状態方程式によりえられる水蒸気圧<飽和蒸気圧」ならば気体の状態方程式に従う。「気体の状態方程式によりえられる水蒸気圧≧飽和蒸気圧」ならば、水蒸気の圧力は飽和蒸気圧を超えられないので、H2O分子の一部は液体として存在し、水蒸気圧は飽和蒸気圧に等しい。
問2 純水にショ糖(不揮発性物質)を溶かすと沸点上昇がおこる。一方、純水にエタノール(揮発性物質)を混合すると、揮発性物質であるエタノールの蒸気圧が全圧に加算される。
問3 「飽和蒸気圧<ピストンによる圧力」ならば、水は気化できないでの気相部分は存在しない。「飽和蒸気圧≧ピストンによる圧力」ならば、水は気化できるので気相が存在し、体積は気体の状態方程式に従う。
問4 「飽和蒸気圧<ピストンによる圧力」になっているので、H2Oは飽和蒸気圧で気体として存在しています。空気の圧力は分圧の法則により「空気の圧力=ピストンによる圧力−飽和蒸気圧」となります。
【ひとこと】
飽和蒸気圧の概念を理解しているかを求めているだけの問題です。ちなみに、飽和蒸気圧について簡単に説明すると「分子が気体として存在できうる最も高い圧力」です。
※ 25カ年は各自で購入してください。
【該当問題】
第1章 4水蒸気圧,混合気体の圧力 1996年度第1問
【難易度】
★★☆☆☆
【答え導出のヒント】
問1 「気体の状態方程式によりえられる水蒸気圧<飽和蒸気圧」ならば気体の状態方程式に従う。「気体の状態方程式によりえられる水蒸気圧≧飽和蒸気圧」ならば、水蒸気の圧力は飽和蒸気圧を超えられないので、H2O分子の一部は液体として存在し、水蒸気圧は飽和蒸気圧に等しい。
問2 純水にショ糖(不揮発性物質)を溶かすと沸点上昇がおこる。一方、純水にエタノール(揮発性物質)を混合すると、揮発性物質であるエタノールの蒸気圧が全圧に加算される。
問3 「飽和蒸気圧<ピストンによる圧力」ならば、水は気化できないでの気相部分は存在しない。「飽和蒸気圧≧ピストンによる圧力」ならば、水は気化できるので気相が存在し、体積は気体の状態方程式に従う。
問4 「飽和蒸気圧<ピストンによる圧力」になっているので、H2Oは飽和蒸気圧で気体として存在しています。空気の圧力は分圧の法則により「空気の圧力=ピストンによる圧力−飽和蒸気圧」となります。
【ひとこと】
飽和蒸気圧の概念を理解しているかを求めているだけの問題です。ちなみに、飽和蒸気圧について簡単に説明すると「分子が気体として存在できうる最も高い圧力」です。